複数オプションを用いた活用例(ストラドルの買い)
5.複数のオプションを用いた活用例
5-1.ストラドルの買い
今後の相場の値上がりを予想
同一限月・同一権利行使価格・同一枚数のコールの買いとプットの買いのオプションの組合せを「ストラドルの買い」といい、権利行使価格に対しSQ値が上昇・下落に関わらず 大きな変動した場合、利益を得られる取引となります。
例)権利行使価格14,000円のコール・オプション(権利行使価格で買う権利)をプレミアム(オプション料)200円で1枚と同一限月、権利行使価格14,000円のプット・オプション(権利行使価格で売る権利)をプレミアム(オプション料)100円で1枚、購入した場合
プレミアムを買う
プレミアム(オプション料)を買う場合、必要な資金はプレミアムの価格を1,000倍した金額となります。
コールのプレミアム=200円×1枚×1,000倍=200,000円
プットのプレミアム=100円×1枚×1,000倍=100,000円
プレミアムの合計=200,000円+100,000円=300,000円
予想通りSQ値が大きく変動した(例 14,500円)場合
14,000円でコール(買う権利)を行使(プットは権利行使しない)をすることで、
損益=(14500円-14,000円)×1枚×1,000倍-プレミアムの合計
=500,000円-300,000円=200,000円
→200,000円の利益となります(手数料は考慮しておりません)。
損益分岐点
損益分岐点1=権利行使価格-プレミアムの合計 および
損益分岐点2=権利行使価格+プレミアムの合計
の2点となります。上記取引例では、
損益分岐点1=14,000円-300円=13,700円
損益分岐点2=14,000円+300円=14,300円
→SQ値が13,700円から14,300円 の範囲内であれば損失、13,700円を下回るあるいは14,300円を上回れば利益となります(手数料は考慮しておりません)。
プレミアムを売買する
相場の状況に応じてプレミアム(オプション料)自身も変動します。
コール、プットいずれかのプレミアムが上昇した場合は、権利を行使せず満期(SQ)前にプレミアムを売ることによって利益を得ることも出来ます。
予想が外れた場合の損失
予想に反して相場の変動が小幅に留まり、SQ値が損益分岐点1と2の範囲内におさまった場合においても、当初コール・オプション及びプット・オプションを購入した際のプレミアムの合計以上の損失は発生しません。つまり、オプションの「買い手」にとって利益は無限大である一方、損失は支払いプレミアムに限定されます。
→最大でも、300,000円の損失となります(手数料は考慮しておりません)。